ファクトシート - 2008年4月

技術援助


IMFの技術援助は、加盟国が効率的に経済政策や金融問題を管理運営できるように助成することにより、これらの国の生産的資源の開発を支援するものです。IMFは、これらの加盟国が人的資源・組織的資源の双方において能力を強化するのを助け、また、適切なマクロ経済、金融及び構造政策の立案について助言を与えます。


技術援助の対象国

技術援助は、IMF加盟国が享受できる恩典の一つです。技術援助の約90%は低所得及び低位中所得国に供与されていますが、紛争終了国も主要な享受国です。援助享受国にとっての直接的恩恵を別としても、技術援助は、加盟国経済の弱さや脆弱性の克服を支援することによって、より強固で安定した世界経済をもたらすことにも寄与しています。さらに、新興国や工業国の選別された最先端分野での技術援助は、IMFの政策アドバイスにけん引力を与え、技術革新や国際経済へのリスクに対してつねにIMFに最新情報をもたらすのに役立っています。

技術援助とIMFサーベイランス及び融資との統合

技術援助はIMFのサーベイランスや融資プログラムの効率化に貢献するとともに、その他のIMFの中枢機能にとっても重要な補完的役割を果たしています。IMFの特別技術援助は、サーベイランスや融資活動の支援を含め、各国が効率的な政策決定を行うにあたっての機能向上に役立っています。 反対に、サーベイランスや融資活動も、IMFの技術援助プログラムに情報を与え、国際的な最良慣行に照らしてこれをさらに強化する政策面その他での経験につながっています。このような連携に鑑み、技術援助とサーベイランス及び融資活動をさらに一体化させることがIMFの重要な優先課題となっています。

IMFの技術援助の対象分野

IMFは、中核となる専門知識の分野*、すなわちマクロ経済政策、租税政策及び歳入管理、支出運営、金融政策、為替相場制度、金融部門の持続性、それにマクロ経済金融統計について、技術援助を行っています。特に、近年では、国際金融制度を強化するための努力の結果、IMFの技術援助に対して新たな需要が引き起こされています。例えば、各国はIMF・世銀合同の金融セクター評価プログラム(FSAP)*の枠組みにおいて認識された金融セクターの弱点に対処するため支援を求めていますし、金融、財政及び統計運営の国際的基準・規範*を遵守するためや、オフショア金融センター評価*による勧告を実施するため、あるいは資金洗浄・テロ資金対策*を強化するためにも支援を必要としています。

同時に、低所得国が貧困削減や成長プログラムを策定・実施する能力を構築するとともに、重債務貧困国が債務持続性の分析を行い、債務削減計画を運営するのを支援するための技術援助にも引き続き強い需要があります。またIMFは、低所得国の世界経済への参加を広げることを目標とする貿易関連技術支援のための統合フレームワークにも積極的に貢献しています。

技術援助の方法

援助受入国は、技術援助の必要性の識別から実施、監視、評価に至るまでのすべてのプロセスに深く関わっています。IMFはさまざまなやり方で技術援助を行っています。任務の性格にもよりますが、支援は本部から限られた期間派遣されるスタッフ使節団(ミッション)を通じて行われることが多く、2-3週間から2-3年の期間専門家ないし現地アドバイザーの滞在を通じて行われるものもあります。また、技術的な診断調査や研修課程、セミナー、ワークショップ、オンラインでの助言・支援といった形でも支援が行われます。

IMFは技術援助や研修に対して地域毎のアプローチを採用することが多くなっています。IMFは6カ所の地域技術支援センター*(太平洋、カリブ海地域、東・西・中央アフリカ及び中東)を運営しています。また、ワシントンDCにあるIMF研修所*が行う研修に加え、IMFは7ヶ所の地域的研修機関*網を通じて政府関係者に各種研修課程やワークショップ、セミナーを行っています。

技術援助の財源

技術援助はIMFの運営予算の約5分の1を占めています。その運営は内部資金および2国間および多国籍の資金提供者(ドナー)から拠出される外部資金によりまかなわれています。こうした外部のドナーとの協力と財源分担にはいくつかの利点があります。すなわち、技術援助に利用できる内部資金がてこ入れされますし、個々のドナーによる助言の重複を避けることにも役立ちます。またドナーとその他の技術援助提供者との協働を強化します。IMFの技術援助プログラムに資金提供している個別国としては、オーストラリア、オーストリア、ブラジル、カナダ、中国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、インド、アイルランド、イタリア、日本、韓国、ルクセンブルグ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、ロシア、シンガポール、スウェーデン、スイス、英国、米国があります。多国籍のドナーには、アフリカ開発銀行、アラブ通貨基金、アジア開発銀行、欧州委員会、米州開発銀行、国際連合、国連開発計画(UNDP)、そして世界銀行があります。2007年度には、外部資金はIMFの技術援助予算全体のほぼ5分の1を占めました。

詳細情報は、IMFのウェブサイト http://www.imf.org/ でご覧いただけます。

*リンク先の資料は、現在のところ英文のみ閲覧可能




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