ファクトシート - 2008年5月

IMFの概要


国際通貨基金 (IMF) は1945年、国際通貨協力を通して健全な世界経済を促進するために設立されました。本部はワシントン D.C.にあり、世界のほとんどの国を含む185の加盟国政府で構成され、これらの加盟国の政府に対しての責任を担っています。


国際通貨基金とは?

「IMF」または「ファンド(Fund)」としても知られている国際通貨基金は、1944年7月、米国ニューハンプシャー州、ブレトンウッズで開催された国連会議でその設立が提案されました。そこでは、45ヵ国の政府代表により、1930年代の大恐慌の原因となった通貨切り下げ競争の悪循環を繰り返さないための経済協力の枠組みについて合意がなされました。

IMFに関する基本情報

  • 現在の加盟国数: 185カ国
  • スタッフ: 146ヵ国出身の約 2,596名
  • 出資割当額(クォータ)総計: 3,520億ドル(2008年5月31日現在)
  • 貸出残高: 65ヵ国に対して194億ドル、この内57ヵ国に対し64億ドルの譲許的条件下における貸出を実施(2008年5月31日現在)
  • 提供された技術援助: 2008年会計年度に186.2人年
  • 実施されたサーベイランス協議: 2008年会計年度中に123ヵ国において実施、この内115ヵ国が自国のスタッフレポートを自発的に公開

IMF協定*第1条に明記されているIMFの主要責務は次の通りです。

  • 国際的通貨協力の推進
  • 国際貿易の拡大とバランスのとれた成長の促進
  • 為替安定の促進
  • 多国間決済システム確立の支援
  • 国際収支上の困難に陥っている加盟国への(適切なセーフガードを伴う)財源提供

活動分野

IMFの責務とは、国際通貨金融システムの安定を促進すること、つまり、諸国間の貿易と金融取引を可能にする国際決済システムと各国通貨間の為替相場の安定を確保することにあります。IMFは経済的の安定と危機の予防を促進し、危機が発生した場合には、解決に向かって助力の手を差し伸べ、経済成長の促進と貧困の緩和を目指します。このような目的を達成するために、サーベイランス、技術援助、融資という3つの主要な機能を用いています。

  • IMFは、加盟国に対して健全な経済政策を採択するよう奨励することにより、グローバルな成長と経済の安定を促進し*、その結果として経済危機を予防することを目的として活動しています。

    サーベイランス は多国間サーベイランスと国別サーベイランスからなり、多国間サーベイランスにおいて世界的および地域的な進展と見通しを定期的に分析し、年に2回『世界経済見通し(World Economic Outlook)』*にて発表しています。 国別サーベイランスでは、各加盟国との個別の協議及び政策の助言を行っています。通常年1回、IMFは加盟国の経済状況及び政策に対する綿密な評価を実施し、政策調整が必要な場合は助言を行います。2007年に採用された「国別サーベイランスに関する新たな決定」では、この分野でのベストプラクティスを明確にし、その国の政策が内外の安定化を促進しているか協議することを特に重要視することが求められています。圧倒的多数の加盟国が透明性を標榜し、国別サーベイランスの広範囲な情報を公表しています。

    技術援助  IMFは加盟国の効果的な政策立案とその実行力強化を支援するために、技術援助や研修をほとんどの場合、無償で行っています。技術援助は、財政政策、金融政策、為替政策、銀行・金融システムの監督と規制、統計等、複数の分野で行なわれています。

  • 加盟国が危機に直面した場合、IMFは国際収支上の支払いをサポート*する資金源にもなります。

    金融支援* 加盟国に国際収支に関する問題を是正するための余裕を与えるため、IMFは金融支援を行っています。IMFが支援する政策プログラムは、当該国の当局がIMFとの密接な協力の下に計画します。IMFが資金提供を継続するかどうかはプログラムが効果的に実行されていることを条件としています。

  • 低所得国に対しては、IMFは貧困削減成長ファシリティ(PRGF) 外生ショック・ファシリティ(ESF)*の下での譲許的融資や、重債務貧困国 (HIPC) イニシアチブマルチ債務救済イニシアティブ(MDRI)*の下での債務救済を通して金融支援を行っています。ほとんどの低所得国においては、貧困削減戦略ペーパー (PRSP) を根拠として、この支援は行なわれています。これらの貧困削減戦略ペーパーは、成長促進と貧困削減のために実施されようとしている経済・構造・社会政策の枠組みを総合的に説明するために、当該国が市民団体および外部の開発パートナーと協議して作成します。

    これら全ての活動を通して、IMFは世界銀行や他の機関と協力し、世界の貧困削減のための国際的な取り組みに貢献しています。

IMFのガバナンスと組織

IMFは各加盟国の政府に対して責任を負っています。IMFの組織*上の頂点には、加盟185ヵ国からの代表で構成される総務会*があります。年に1回のIMFと世界銀行の年次総会で全代表が顔を合わせます。代表の24人は毎年2回開催される国際通貨金融委員会(IMFC)に出席します。日常業務は、この24ヵ国で構成される理事会*によりワシントンのIMF本部で行なわれます。IMFCがこの業務に対し指針を与え、IMFのスタッフがサポートしています。IMFスタッフ*を統括する専務理事は、理事会の議長でもあり、3人の副専務理事により補佐されます。

IMFの財源は主として出資割当額(クォータ)の支払いを通して加盟国から提供されています。この割当額は各加盟国の経済規模を概ね反映しています。IMFの貸出能力を決定する上で、出資割当額総計は最も重要な要素です。IMFの年間経費は、主に貸出金の受取利息と加盟国から提供されている(預かっている)出資金への支払利子との差額により賄われます。しかし、各加盟国はIMFの多様な活動によりふさわしい収入源に基づいた新しい収入モデルを採用することに合意しています。

詳細情報は、IMFのウェブサイト http://www.imf.org/ でご覧いただけます。

*リンク先の資料は、現在のところ英文のみ閲覧可能




IMF アジア太平洋地域事務所

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